「漢字ができる!」は日本人の長所であり短所

みなさん、こんにちは! 中国語勉強中のげんです!

今日は漢字ができる日本人という視点から中国語学習について語ってみたいと思います!

 

本の学校で教育を受けた人であれば、ほぼ間違いなく漢字を読み書きすることができると思います(日本語で使用する範囲に限られますが)。僕も小・中・高と日本の学校で教育を受けたので、大学に入って中国語を勉強し始める前から漢字ができました。すごく当たり前のことですが。笑

 

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↑懐かしいですね。この宿題嫌いでした。笑

でもこれのおかげで漢字ができるようになったのかも……?

 

何か外国語を始めようというときに、中国語を選ぶ人たちの間でも「漢字を使っているから」選んだという理由はよく耳にします。日本語の語彙の大部分は中国からの輸入語ですよね。日本語の単語をそのまま中国語の中で使えるなんてことはざらです。ですから、中国語を勉強する上で、日本語と漢字ができることはものすごいアドバンテージだ、と感じることはよくあります。ほんとうに、単語学習に時間をかけなくてすむんですよ。特に中級、上級へとレベルが上がるにつれて、日本語と中国語の間の単語の共用率が上がってくるんです。漢字圏以外の外国語を勉強しているときは、中級、上級とレベルが上がるにつれて単語が覚えにくくなっていくでしょう。英語なんていい例ですよ。日常であまり使わない言葉は覚えてもすぐに忘れてしまう。もう一度単語帳を見直しても覚えた記憶すらないということも……汗

中国語ではそんなことめったに起こらないんですよ、これが。漢字を使っているから忘れようにも忘れられないんですね、なんたって日本語と表記まで同じなんですから(簡体字だったり繁体字だったりで日本語の漢字と少し違うことはありますが指して大きな問題ではありません)。私たち漢字ができる日本人は勉強せずして、結構な量の中国語を読めて書けてしまうんです。単純に考えれば、中国語の読み方さえ覚えれば、話すことも聴くこともできるようになってしまいます。

何もせずして中国語がある程度読める、書ける。このことはテストのときなんかにすごくありがたく感じられます。留学中にテストを受けた際、読解問題があったのですが、僕をはじめ日本人はさっと解き終わって15分くらい時間を余していました。ただ、ほかの国からきたクラスメイトたちはテスト後に「全然解き終わらなかった」と言っていました。やはり漢字に慣れている分、日本人は速く読めるようです。作文のテストのときも似たようなことがありました。15分か20分くらいのテスト時間だったのですが、日本人の学生の方が圧倒的に多く書いているんです。これも漢字を書きなれていることと中国語には日本語と共通の単語が多いことが理由です。

 

ただ、……

 

このことがあるときは欠点となることもあるんです!!

 

そうなんです、漢字ができるせいで逆にそれが学習の上での障害になってしまうことがあるんです。それは、たぶん多くの人が、主にリスニングのときに実感します(本当に!!)。読むときはあんなに難しい内容も読めたのに、聴くとなると全然聴き取れないんですよ!!

どんなにまじめな人であっても、です。中国語を勉強している日本人ならほぼ例外なしにこれを経験することになると思います。その理由は簡単、勉強するときに漢字に頼りすぎちゃってるんですね。だからついつい自分は中国語ができると錯覚してしまって、漢字の中国語の発音は覚えるけれども、聴く練習を疎かにしてしまう。

これ、すごく危険なことです!!!

僕も大学1、2年生の頃までこんな感じでした。大事なことだからもう一度言います。漢字に頼りすぎるのは時として学習の妨げになります。学習上ものすごく危険なんです。だって、自分ができると思い込んでそれ以上努力しなくなっちゃうわけですからね。

 

ためしに何も見ずに教科書のCDを聴いてみるといいです。初級レベルの教科書って読む分にはめちゃくちゃ簡単なんですよ。習う文法がそんなに難しくないということもありますが、やっぱり漢字が目に入るとそれだけでなんとなく意味がわかってしまうんですよね。さ、そんな初級レベルの教科書を聴いてみましょう。

これが意外と聴き取れなかったりするもんなんですよ。目で見る分にはあれだけ理解できた情報も、耳からではほとんど理解することができない。これ、中国語を勉強している日本人あるあるです。僕も以前はこんな感じでした。でもあるとき思ったんですよ、大学の専門が中国語なのにこんな簡単な中国語も聴き取れないってヤバいな、って。そのときからリスニングの練習に力を入れ始めたんです。

漢字ができるからといって、中国語の勉強をなんとなーくで済ませてしまう日本人があまりにも多いんです。そしてその多くはそのことに無自覚……。僕もその1人でした。まずはそのことに気づくことから始めましょう。そしてCDを聴いて確かめましょう、自分のリスニング能力がどれほどなのか。

実際、他の国の学生の方がリスニング力が強かったりするんです。漢字ができない分、音で中国語を覚えようとするから。彼らは漢字はあくまで表記のための道具であって、それができなくても話せるということを知っているわけです。一方で日本人は漢字を見ると反射的にその意味を理解しようとし、その発音については二の次になってしまう……とまあこんな感じです。

 

言語の本質は四技能のうち、話すことと聴くことにあります。書くことと読むことは、文字が発明されてからやっと使われるようになった技能です。文字がなかった時代でも、記録は残っていないにせよ、人間はずっと話し聴いてきたわけです。それこそ文字の読めない人は今でもこの二技能だけを使って生活しています。

文献研究をしたいなら別ですが、真っ当に中国語ができるようになりたいのであれば、まずこの話す・聴く技能を強めなければなりません

 

 でも一体どうやって……。

 

そうですよね。それが問題です。ここからは実際に僕が試してきた方法を紹介していきましょう。なお、ここで紹介する勉強方法は初級の学習を終えて、中級で行き詰まっている方向けです。初級学習中の方も、早いうちから中国語耳をつくっておくことはいいことだと思いますので、是非参考にしてみてください!

 

日本にいて、かつ自宅で1人で勉強するとき役立つのが YouTubeです!!

youtu.be

このShen Lim TVの中国語比較シリーズは面白いですよ。動画では、大陸の中国語、台湾の中国語、マレーシアの中国語の単語や表現の違いについて中国語で話し合っています。この動画の素晴らしいところは、英語、日本語、中国語の字幕がついていること!

 

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こんな感じです! 

だからまず、①日本語字幕だけを見て内容を把握しましょう! 

そして次に、②なるべく字幕を見ずに耳に頼って動画を観ましょう。さっき日本語字幕で確認したので、あーこの場面ではこんなこと言ってるんだろうなってなんとなくわかると思います。

③気になったり聴いてもわからない単語があったら拼音を使ってノートにメモしておきましょう。メモをするときに動画を止めても構いませんが、絶対に中国語字幕を見ないように注意!!

何度も聴きましょう。一度聴いただけでは、聴き取れたつもりになっているものも意外とあるものです。メモしたもの以外はなんとなく意味がわかる、という程度になるまで繰り返し再生しましょう。

⑤ここでやっと中国語字幕を見ながら聴いてもよくわからなかった単語を確認しましょう。メモした拼音が間違っていることも多々あるので、そのときは該当部分の字幕を辞書で調べてみましょう。

もう一度動画を再生して、ノートを見ながら聴いてみる。慣れたらノートなしで聴いてみる。

他の動画を観るときも基本的にこの①〜⑥の手順をやっていけば効果的に学習できると思います! ただ、日本語字幕がある動画はあまり多くないので、最初に中国語字幕を見て内容を大雑把に理解してから聴き取り作業に入ることになると思います。そうすると後で気づくと思います。読んで意味わかったのに音を聴いても漢字が連想できなかった=意味がわからなかった!ってね。自分が今までどれだけ感じに頼ってきたか実感できるはずです!

 

まあ、家で1人でこういった練習をするのもいいんですが、やはり1番効果的なのはネイティブとたくさん話すことです! たくさん話してたくさん聴く、そして慣れる。それにつきます。友達になってチャットをするのもいいんですが、そればかりだとまた漢字に頼る勉強に逆戻りです。どうせスマホを使って勉強するならチャットじゃなく勇気を出して電話をしてみましょう!

そして、なんたっておススメなのが留学です!時間もお金もかかりますが、強制的にあちこちで中国語を聴くことになるわけですから嫌でも耳が慣れます。おススメです!!!

 

もっとも、最終的な目標は、音→意味で理解できるやうになることです。慣れるまでは音→漢字→意味でもいいのですが、やはり音→意味で理解できるようにならないと、会話の際にレスポンスが遅くなってしまいます。それこそ、僕も今は上級レベル程度にはなりましたが、難しい話をしているときにパッとわからない単語に出会えば、音→漢字→意味の順で理解することは今でもあります。ですが、やはりこれをなるべく少なくしていかなければなりません。音→意味で理解できてこそ本当の意味での理解です。会話の際には漢字を頭の中に持ってこない!これが目標です。

 

 

まとめ

・日本人は漢字ができる: 長所と短所がある

・長所①: 中国語を速く読めて理解できる

・長所②: 中国語で文章を書くとき速く多く書ける

・短所①: 漢字ができる=中国語ができる、と勘違い

・短所②: 漢字に頼りすぎてリスニング力が弱い

 

 

それではみなさん、加油加油